海外在住だと、日本国内に比べて受験対策が心配。日本の受験レベルや傾向がわからないから不安。
帰国子女枠の受験資格規定は学校によりますが、条件を満たすと帰国子女枠での受験が可能な学校があります。
小学校の高学年から駐在になった場合は、海外にいながら中学受験対策をしなければなりません。
海外の場合、圧倒的に入ってくる情報が少なく、不安になりますよね。情報収集をするのも大体が親。
異国の地でも安心して学習に集中できる環境を整えることが大切です。そのための方法をいくつかご紹介します。
帰国子女が中学受験をするメリット
中学受験をしてみようと思うきっかけは各ご家庭によって異なると思いますが、海外生活が長いと帰国してから日本の学校生活に慣れることができるか不安に思っておられる方も多いのではないでしょうか。
その場合、帰国子女を積極的に受け入れている学校に進学することで、日本の学校生活に馴染みやすいというメリットがあります。
実際に、「日本の学校に通ったことがない」という子もいらっしゃると思います。そんなお子さんには、国は違えど帰国子女が多い学校に進学することで同じ境遇の仲間に出会える可能性があります。
帰国生が多い学校によっては、英語で会話をしているという学校も。帰任場所にもよるかと思いますが、一つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。
海外で中学受験対策をする方法
1.オンライン受講できる塾や家庭教師を利用する
2.日本にもある塾の海外校を利用する
3.海外受講可能な通信教育の中学受験コースを受講する
一つ目は、我が家も利用していたオンライン塾やオンライン家庭教師の利用です。
二つ目は、日本にもあるような大手塾の海外校の利用です。海外は選択肢は狭まりますが、ないわけではありません。
住む国やエリアにもよりますが、帰国子女向けの塾が海外にはいくつかあり、新型コロナウィルス感染症の影響もありオンライン対応をしている塾も多数あり、近くに塾がなく通塾が難しい場合にも対応できるようになりました。
三つ目は、こちらも我が家が利用していた海外受講可能な通信教育の利用です。
一つずつご紹介していきます。
海外で受講できるオンライン塾
インターネット家庭教師 Netty
我が家が受講していたのはインターネット家庭教師Netty
インターネット家庭教師Nettyは、創業40年・10万人超の指導実績・3万名の登録講師を誇る家庭教師のノーバスが運営しており、オンラインで中学受験対策に特化したノーバス中学受験部の授業品質を受けることが可能です。
「海外子女向け中学受験コース」もあり、一般受験/帰国子女枠受験どちらにも対応可能です。
一番不安な部分である受験情報やテキスト、学力診断テストも提供してくれるため、国内と遜色なく受験に備えることができます。
eFFISAGE
こちらは、オンライン家庭教師e-Live
講師は、一般募集せずに、教え子とその紹介のみという特殊な採用なのが特徴。
また東大生・京大生・医学部生などといったトップレベルの講師や、帰国子女などの海外に滞在経験のある講師が多数在籍しているため、質の高い指導を行うことが可能です。
その子に合った講師をマッチングしてくれますが、万が一相性が合わなければ、すぐに変更できるのもおすすめポイント。やはり先生との相性は大切。それによって成績も変わってきます。
「オンライン家庭教師e-Live
海外で受講できる日本の塾
SAPIX
いわずと知れた最難関校を目指す大手進学塾です。
まだ帰国子女向けの塾としては歴史は浅く、国際教育センターの校舎は日本には代々木に1校あるのみです。
海外には「パートナーシップ校」でのみ、日本国内で学ぶSAPIX生と同じように、SAPIXの講師が作成したオリジナル教材で学習できます。
SAPIXの校舎は現在、海外にはないためオンラインのみとなります。(2023年6月時点)
我が家が駐在しているときはまだ、オンライン受講すらなかったのですが、2023年9月からは5年生も新たにオンライン受講が開校します。オンライン授業も双方向授業(生徒と講師のやりとりによって組み立てられる授業)で行われ、教材も難関校受験に最適化されたSAPIXのオリジナルテキストを使用します。
注意点としては、日本時間で行われるため、時差によって受けられない国もあります。
また、5年生の9月以降開校、国語と算数の2教科となっているため、早くから対策をしたい方や4教科受験を考えている方には向いていないかもしれません。
早稲田アカデミー
早稲田アカデミーは11か国21都市に海外校及び提携塾があります。
早稲田アカデミー海外校は、ニューヨーク校・ロサンゼルス校・ロンドン校・シンガポール校(シンガポール校・インター校)・台北校・ホーチミン校(7区校・ビンタン区校)・クアラルンプール校があります。
これらの海外校の合格実績が掲載されていますが、注目すべきなのは、開成中学や筑駒など、帰国子女枠が設けられていない学校の合格実績をあげています。
帰国子女枠での受験だけではなく、一般受験にも対応できるくらいのレベル、内容であることがわかります。
早稲田アカデミーは2021年春からオンライン校が開校しています。こちらも双方向Web授業が可能です。
ena国際部
enaは国内は都立中高一貫校の対策塾のイメージがありますが、enaには国際部があります。
帰国生向けの塾もヨーロッパ、アメリカ、アジアと国内外にあります。
コロナウィルス感染症が流行したと同時にオンライン授業も行っており、対応がとても早かったです。住んでいる国ではない校舎の授業をオンラインで受講することも出来ます。
一方的な授業ではなく、双方でやり取りをしながら進めてくれます。
最大の特徴は、2001年度から始め、今では首都圏の帰国中学生の約半数が受けている「帰国生模試」です。
ena国際部は歴史もあり、担当教師もずっと国内外で帰国生専門で教えている先生が多く、信頼性があります。
年間を通して4年生は年2回、5年生は年7回、6年生は年8回も実施しており、国内外の帰国生の中での位置を知ることができます。
また、夏期講習、冬期講習なども行っており、単発で受講することも可能です。
渋幕や渋渋、聖光学園などの帰国生向けの難関校は特別講座なども開講しています。
駿台海外校
こちらも国内だと予備校のイメージが大きいですが、駿台国際教育センターというのがあり、海外では中学受験に対応しています。
ヨーロッパ、アジア、アメリカ(シンガポール・マレーシア・バンコク・ジャカルタ・マニラ・香港・上海・浦東・台北・ミャンマー・ミシガン・ニューヨーク・ニュージャージー・ヒューストン・コロンバス・デュッセルドルフ・ミュンヘン・アムステルダム)の18の海外校があります。
国際部の歴史は長く、中学受験だけではなく高校受験、大学受験までみてくれます。
日能研
日能研は国内外に帰国生向けの塾や校舎は持っておらず、世界各地に展開する「日能研リーグ」という、中学受験界最強の日能研Nカリキュラムに沿った授業とテスト(日能研全国公開模試)を生徒たちが選んだ各々の塾で学ぶことができるシステムとなります。
日能研グローバルサービスというサイトは帰国子女向けの情報を多く掲載しているので、とてもためになります。
海外受講可能な通信教育
Z会中学受験コース
国内でも塾なしで中学受験を考えておられるご家庭にも好評なZ会の通信教育 中学受験コース
海外受講の場合、iPadと紙ベースのテキスト両方を使用します。メンテナンスでiPadの講義が利用できない時間帯があるので、滞在国によっては注意が必要です。
詳しくは別途こちらの記事をご覧ください⇩
まとめ
以上海外にいながらできる中学受験対策についてでした。
近年、海外在住でもオンライン受講が進んだおかげで海外に住んでいる人たちの選択肢が広がました。
どこの塾もだいたいお試し、体験授業を受講できるので一度問い合わせてみるのもよいかもしれません。